加計呂麻島シュノーケリングの魅力

加計呂麻島でのアクテビティを代表するシュノーケリング。
なぜ加計呂麻島がシュノーケリングに最適なフィールドなの?
どんなポイントがあって、どんな生き物に遭遇できるの?

私達が夢中になる、加計呂麻島シュノーケリングの魅力を紹介します。

海洋生物が多様化している海中環境

加計呂麻島のシュノーケリングの魅力は、
「海洋生物の種類の多さ。」と断言できます。
美しい白砂とサンゴ礁、マングローブ林、内湾奥の泥地、外洋に面した岩礁地帯、外海と内湾の中間的環境、などなど、複雑な海岸線が多種多様な海中環境を生み出しています。
生き物達は、種類によって生活し易い環境が分かれています。
波や流れがある環境を好む魚、波と流れがほとんど無い環境を好む魚、簡単に2パターンに分けると好む環境が違うので一緒に暮らしません。
つまり、海中環境のバリエーションが多様化している加計呂麻島の海には、それぞれ好む環境に合わせて多種多様の海洋生物が暮らしているのです。

加計呂麻島の地図を見ると、北側は奄美大島、南には請島、与路島、その他無人島が点在しています。
北側を大島海峡と呼びますが、独特の内湾環境となります。
逆に南側は外洋に面していて外海環境なのですが、南側に面している湾は、大島海峡と生物層が変化します。
海洋生物の研究者は、この地図を見ただけでこの島が生物のホットスポットだと一瞬で理解するでしょう。
2002年に私が加計呂麻島に魅了されるきっかけも、この海岸線の地図からでした。

キレイの先にある多様化している面白さ

一般的には、「ウミガメ」とか「漠然とサンゴ礁」とか解り易いキレイな場所にスポットライトが当たります。
観光客にとっては、ごく普通の事だと思います。
しかし、加計呂麻島に住んで毎日毎日観察していたら、解り易いキレイの先が知りたくなるものです。
キレイの先は、キレイを紐解く所から始まります。
「何故この場所にこの魚?」
「このサンゴ?」
「違う場所はどう変化する?」
もう抜けられない迷宮というか沼にハマってしまいます。
この自然が造った島の形が複雑で多様化しているから、沼が底知れなく深いのです。

生物分布の境界線

加計呂麻島は、生物分布域的にも大変興味深い場所に位置します。
お寿司屋さんでお馴染みの魚は、ほとんど生息していません。
マダイ、マアジ、ブリ、イワシ、マサバ、ヒラマサ、など。
その定番魚の境界線が屋久島辺りになります。
トカラ列島より南の奄美加計呂麻島になると、いわゆるトロピカルな熱帯魚の分布が急激に増えます。
トロピカルフィッシュの境界線なので、温帯種も存在したりします。キタマクラ、イシダイ、カゴカキダイなど。
おかげで、温帯種と熱帯種が重なり多様化します。
生息域が北限と南限の魚類が重なり合います。
魚類を例にしましたが、無脊椎動物などあらゆる生物分布域の境界線的位置になります。

高い透明度

海の透明度は、数値化しないと比べられません。
「どこどこの島の海がキレイ。」とか「どこどこポイントがキレイ。」と記事を見たりしますが、
透明度何メートルか? 曖昧だったりします。


説明すると長くなるので書きませんが、私は透明度計測が得意です。
そんな私の透明度計測器が手に負えなかった世界一透明な海(透明度80m)もありましたが、それは例外として、透明度40mぐらいまではけっこう計測できます。

加計呂麻島は、ポイントによって透明度も変化します。
大島海峡の内湾奥が一番透明度が低く、潮の流れがある外洋が高くなる傾向があります。
外海は年間ベスト透明度は40mほどになります。内湾でも20m以上になります。
海の透明度は、プランクトンとも関係していて、プランクトンが少ない海は透明度が高いです。
しかし、プランクトン食の魚が極端に少なくなります。
逆にプランクトンを大量に捕食するジンベイザメが住む場所は、透明度が良くない傾向にあります。
加計呂麻島は、あらゆる魚種が生息しているので、プランクトン食の魚も多く生存しています。それなりにプランクトンがあります。
そのバランスが絶妙で、この多様化している生物層の割に透明度が高い海ということです。

内湾環境

大島海峡と外海に面した内湾的な環境。
強いウネリの影響が少ないので、枝状だったり繊細な形状のサンゴが生息できる。
プランクトンも多い傾向にあり、ハゼ科、スズメダイ科などプランクトン食の魚が多い。

外海環境

加計呂麻島の南側、強いウネリの影響を受けるため、エダ状のサンゴは少なく、岩に固定できる形状のサンゴが多い。プランクトン食の魚も生息するが、ニザダイ科など草食の魚が多くなる。

大型生物

大型生物との遭遇は、言葉にできない素晴らしい体験です。
そして、意外とシュノーケリングだからこそ遭遇可能だったりします。
静かにフィンキックが出来ると、生物を驚かさず近づけるからです。

小さな生き物

奄美・加計呂麻島の最大の魅力、海の多様性に眼を向けると、小さな生き物達の命が莫大にある事に気が付きます。美しかったり、奇妙だったり、不思議に溢れた生命があります。

シュノーケリング・スキンダイビングで撮影

このwebサイトの写真は、全てシュノーケリングとスキンダイビングで撮影しています。
加計呂麻島はマクロからワイドまで幅広く楽しめるフィールドです。
イルカとクジラの写真はボートツアー、それ以外はビーチエントリーで撮影しています。

シュノーケリング注意点

加計呂麻島は、エキスパートの方でも危ないほど潮の流れが速くなるタイミングと場所があります。
季節によっては大きめのサメと遭遇することもあります。

以下の点に当てはまる場合、大変危険なのでご注意下さい

奄美は観光客が少ない割に毎年悲惨な死亡事故が多発しています。
ある程度泳げる方の事故率が高いらしいです。
何より安全を優先してシュノーケリングをお楽しみ下さい。

ネイチャーツアー:シュノーケリング&シーカヤック

Little Lifeのネイチャーツアーでシュノーケリングのガイドをしています。
生物多様化した加計呂麻島の海の世界をご案内しています。
興味のある方は覗いてみてください。

シュノーケリングのレベルアップしたい方はスキンダイビングの教室もしています。